八裕的人魚。 タイトルはフーケーの水妖記より。 最近になって読み返したら「涙で殺しました」となっていましたが。私の記憶では「接吻」だったんですけどねェ……。 中学生の記憶なんてそんなもの。 人魚といっても魚に変わっているのは足先だけです。せっかく人間の足と心を得たのに、夫の裏切りによって足の先から水に引き戻されていく哀しみ、苛立ち、諦め。 「それでも私は、心を持っているのです」